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洞山舞 / The Iron Drawing

洞山舞 鉄作品

鉄に熱を加えて切断し、その際に発生する鉄くずを溶かしながら繋げてつくられる、洞山の彫刻作品。溶けていく鉄の姿を生かした造形は、鉄が自由に巡る軌跡を空中に描いているかのようです。そこには金属彫刻の強かな静寂さとともに動きが感じられ、まさにドローイングの筆跡を追うような感覚を味わうことができます。

鉄くずの一瞬の動きを留める洞山の作品には、完成後も鉄が少しずつ錆びていく、ゆっくりとした時間の流れも存在します。カメラのシャッターを押すようにある瞬間の形を切り取り残している反面、作品の素材自体は長い時間をかけて変化していく。こうした視点からも、作品に共存する静と動が垣間見えるようです。

また本展では、彫刻作品とともに、洞山の故郷、岐阜県の伝統品である美濃和紙と金属を用いたドローイングも展示しています。柔らかく丈夫な和紙に金属特有の錆びを滲ませることで、その時々の気温や湿度によって異なる色味の作品が出来上がります。彫刻作品と同様に、錆びゆく過程を作品に取り込むことで、かたち在るものが朽ちていく美を表現しています。

金属が躍動する瞬間や、錆びゆく経過が作品に昇華されることで、空間全体に異なる時間軸が生まれ、心地よい時の流れをつくり出します。時間をかけて眺めるほどに、余韻に引き込まれていく展示です。

今企画展は、8月18日(水)より、レクサス長良様 https://lexus.jp/lexus-dealer/dc/info/24553 にて巡回を予定しておりますので、お出掛けくださいませ。

 

 

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